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薬効薬理学研究室(亥鼻キャンパス)
千葉大学大学院 薬学研究科
薬学博士 村山 俊彦 教授
新しい有効な治療薬の創製に携わりたいという皆さんと研究したいですね。
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細胞や組織のシグナル伝達に関して研究しています
村山教授の研究室では細胞膜に関するシグナル伝達の研究を行っている。受容体や細胞内シグナリングの解析を行うことで、治療薬の開発につなぎたい考えだ。
村山教授は「私たちの研究は、基礎研究の色彩が強く、成果が出るまでに10年かかるかもしれません。研究しているものから1つでも薬になるものが出てくれば嬉しいですね。そんな創薬研究に携わりたいという皆さんに向いている研究室です」という。
現在、薬効薬理学研究室に所属しているのはドクターコースの大学院生2人、マスターコース9人、学部4年生5人(卒業研究)。これらの学生を村山教授と准教授の藤野裕道先生、助教の中村浩之先生の3人で指導している。どのような研究をしているか紹介しよう。
アラキドン酸の生成やホスホリパーゼ活性に関する研究
まずセラミドやスフィンゴシンをテーマにした研究で、スフィンゴ脂質に関連した分子の薬理作用を研究している。セラミドは生体内でシグナル分子として働いており、神経伝達物質の放出や炎症制御に関連しているアラキドン酸の生成、ホスホリパーゼ活性などに関わっている。
主にスフィンゴ脂質関連分子の作用、その作用メカニズムの解析、細胞増殖、細胞死などに与える影響を研究している。
プロスタグランジンと大腸がんに関する研究
アラキドン酸は、細胞膜などを形成している脂肪酸の一つだ。細胞膜が何らかの刺激を受けると、細胞膜のリン脂質からアラキドン酸が遊離され、プロスタグランジン類(PG)などが生成される。
アラキドン酸は、免疫系や神経系の機能調節や血圧調節作用などに関与するなど病気の予防や改善に役立っている。その一方でアラキドン酸の代謝物であるPGの産出増加が大腸がんにつながることが分かってきた。そのシグナリングを解析したり、がん遺伝子の発現制御について研究している。
精神的身体的ストレスと消化管組織に関する研究
月曜日の朝になるとおなかの調子が悪くなる過敏性大腸炎を抱える人は少なくない。このことが示すように精神的身体的ストレスが大腸や結腸などの消化管組織に影響を与えている。消化管組織でも、スフィンゴ脂質関連物質やPGが消化管運動を制御している。このメカニズムを解明して消化管運動障害に対する新薬の開発につなげたい考え。また藤野准教授は、大腸管がんの細胞増殖のメカニズムについて研究を進めている。
村山教授は「薬の応答を分子レベルで研究しており、どちらかといえば細胞生物学の薬理という位置づけです」という。
4年生は、自分で細胞を培養し、その細胞の反応を見るなどの実験を行っている。たんぱく質の細胞内での移動を見て(発光するたんぱく質を細胞内に入れてある)おり、その観察から薬物作用を実際に目で見ることができる。薬剤師になっても役立つ知識になるだろう。実験の成果を廊下の壁に貼って紹介しているが、いずれも興味深い内容だ。
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