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TOPICS 志望校選択 創薬研究者になるには-薬学

 志望校選択・第2弾は創薬研究者をテーマにしてみましょう。
 研究職の採用は、4年制出身の大学院修士課程学生が、主な採用対象です。
 大学院修士課程(博士課程前期)の1年から2年に移る時期に企業の採用試験があります(経団連は会社説明会の12月1日スタートを求めています)。
 創薬研究に薬剤師の免許は不要です。創薬研究者になるのに必ずしも薬学で学ぶ必要はありません。そこで創薬研究者をめざす場合、どんな進路(学部選択)があるか考えてみます。
 薬学をはじめ理系学部はそれぞれ強みをもっています。それぞれの強みを知ったうえで志望校選択をするといいのではないでしょうか。今回は薬学部です。

●卒業研究
 大学によって4年次(学部)の卒業研究の様子が違います。
 一般的に卒論講座への配属当初は、実験装置や実験器具の取扱いを学びます。研究室で使う分析機器などは最先端機器であり、実験を行うにはそれら機器を使うことが必要だからです。その指導を担当するのが大学院生(修士課程1年)です。
 国立大学の研究室では、卒業研究を目的としたものではなく研究室の仕事の一部を担当します。たとえば東京大学では、研究室の仕事を一人1テーマ担当し実践の中で研究力を養います。
 国立大学の学部生の中には学部時代に学会発表を行う学生もいるようです。

●薬学部独自の分野
 学部にはそれぞれ得意分野があります。
 薬学部だけが研究している分野は、薬理、製剤(薬剤)、生薬、天然物合成などの学問領域です。
○薬理は、薬物作用・吸収・代謝・毒性などに関する研究です。実験は動物に薬物を投与して、薬効があるかを確認します。薬理活性を確認し、さらに活性を高めるために合成チームに情報提供も行います。製薬会社では合成など薬のタネ(シーズ)を研究するグループと共同して仕事を進めます。
 最近は細胞を使って研究する研究室が多く、動物が丸ごと使える人材が少なくなってしまいました。動物が扱える人材にニーズがあります。
○注射剤は通院が必要ですし、痛みが伴うので患者の負担が大きいのが欠点です。経口剤なら仕事を休むこともなくなり患者の負担が軽くなります。また1日に3回服用するよりも、1回飲めば3カ月効く薬があれば患者のQOLに貢献できます。
 製剤は、薬効成分を錠剤(経口)やテープ(経皮吸収)などの形状にしたり、薬物が溶け出す速度をコントロールして薬の効き目を伸ばす(徐放製剤)研究などを行います。加速度試験により経年変化を確認する長期保存試験なども薬学部だけが行う研究です。最近は水に溶けない成分もあり、吸収させるための研究、開発の見極めも重要になっています。
○生化学など生命科学が進展しています。製薬業界の研究分野では、「生化学分野などに力を入れてきたため天然物が分かる研究者がいなくなった」といいます。今なら製薬企業は天然物関係の研究者に注目しています。

●薬学部の有機合成、微生物化学、生化学など
 有機合成は、薬学部や理学部、工学部、理工学部、生命科学などで教育・研究が行われています。それぞれの学部が特色を持った研究を展開し、そのなかで医薬品の創製を目的とした研究を行うのが薬学部の特色です。
 薬学の有機合成研究は闇雲に化合物をつくるのではなく、ターゲットとする疾患などテーマを絞って実験を進めます。薬学部の有機合成は、医薬品を創るという明確な目的を持った研究です。
 たとえばある木の樹皮にがんに効く成分があるとします。こぞってその樹皮を求めれば、世界中のその木は樹皮は剥がされるでしょう。伐採されたり枯れるかも知れません。
 そこで薬効をもつ樹皮の成分を分析。その成分がもつ化学構造をもとに化合物を合成したり、活性を高めて効き目を強める研究で化合物を手に入れます。
 また生命科学分野が疾患のメカニズムを解明しても、実際の薬を創るには有機合成の存在が欠かせません。
 そんな研究を行うのが薬学部の有機合成研究です。
 同様に、微生物化学や生化学、衛生化学などの研究分野も医薬品の創製を目的としていたり、予防医薬、予防医療を目的に研究を進めます。
 薬学部で行う研究は、その多くが医薬品創製や予防医薬を目的にしているのが特徴です。

 薬学部生を対象とする採用について紹介しています。下記のURLを参考にして下さい。


http://yakkei.jp/contents/links/index_kigyo_temp.html