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2018.10.11 免疫チェックポイント治療薬について

 本庶先生のノーベル賞受賞について書いた時、免疫チェックポイント治療薬の副作用報告について触れました。
 最近、病院薬剤師さんの取材の中で、がんで入院している患者さんの話がでました。 免疫チェックポイント治療薬(オプジーボなど)の副作用で稀に糖尿病を発症するケースがあるというのです。
 実は、取材の前に副作用が生じた患者さんに対応していたとのこと。
 薬剤師さんは、医師から「説得してください」との依頼を受けてベッドサイドで説明を続けているといいます。患者さんは、「がんに関する治療は納得するが、なぜ糖尿病になるのか?」と納得してもらえないのです。
 糖尿病は、これから一生の付き合いになるので患者さんの気持ちもわかります。しかし、退院後も糖尿病治療に必要な手当てをし続けなければ病状が悪化するでしょう。
 どうして糖尿病を発症したかの説明だけでなく、将来の生活など患者に寄り添うことが大切といいます。
 病院の中で科学者といえるのは薬剤師だけです。エビデンスをもとに説明することも大切ですが、臨床で研究を行い、その成果を患者さんの治療に生かすことができるのも薬剤師です。
 将来、AI薬剤師が登場すれば、それまでの経験・データから薬の適正使用に大きく貢献するでしょう。AIは、医師や薬剤師が仕事を進める上で大きな力になります。
 一方、患者さんに寄り添って治療効果を高め、臨床研究から新しい症例などを発見していくのは薬剤師の仕事です。薬剤師には、これまで以上に臨床力や研究力が求められるようになるのではないでしょうか。